ぼくも色々な国の人のフェイスブックの投稿を眺めながら、社会階層や国によって自慢の内容が異なっていることを興味深く観察してきた。高級ホテルやレストランにいたとしても、画像つきで投稿する人としない人がいる。
普段そういう場所を使い慣れていると思われているなら投稿しない。そう思われていないと考える人があえて投稿する。このセルフイメージの作り方の極端な一例が、一泊目だけ5つ星ホテルに滞在するとの選択肢になるわけだ。
たまたまこの場合は「高級」がステータスになるが、アフリカの奥地の村でローカル食を口にするのも、あるコミュニティによってはステータスになる。
現在、「経験(エクスペリエンス)」と「共有(シェア)」という二つの言葉が氾濫している。ソーシャルメディアの世界だけではないが、ソーシャルメディアのあり方が、象徴的な現象として殊更に取り上げられる。