「特別にとんがっているところはない」-。
安倍晋三首相が1日の参院予算委員会で、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」への対応を批判され、語気を強めて反論した場面があった。
維新の党の寺田典城氏は予算委質疑で、首相がイスラム国に対(たい)峙(じ)する周辺国への人道支援を表明した1月の演説について「『ISIL(イスラム国)と戦う』と付け加えたことによって(日本人2人殺害事件が)起きた」と指摘。首相を「特別にとんがっているところがある」と批判した。
首相はこれに対し、「ISILの主張を忖(そん)度(たく)しながら、ISILに寄り添うがごとく姿勢を示すことは、テロに屈することだろう」と反論。「ISILと戦う穏健派のイスラム諸国が一人ではないと、証明していくことが大切だ」と述べ、日本政府として、周辺国へ寄り添う重要性を訴えた。