ソウル大のセクハラ騒動はこの教授だけにとどまらない。聯合ニュースなどによれば、今年に入り、経営学研究院教授が数年間にわたり女子学生にセクハラ行為を行っていたこともわかった。教授は飲み会の席で女子学生にキスをしたり、男性関係について聞いたりしたほか、みだらな内容のメールを送り、プライベートで会うよう求めていたというのである。
韓国社会にはびこる“権力型性犯罪”
ソウル大など韓国の大学で相次ぐセクハラ行為をめぐっては、韓国紙、中央日報(電子版)が「教授のセクハラが消えない理由」と社説で取り上げ、「大学教授の弟子に対するセクハラは甲乙関係を悪用した代表的な権力型性犯罪だ」と断じている。
韓国社会では、「甲」「乙」はニュースでも一般的に使われ、上流階級や絶対的権力を行使できる立場の人間が「甲」で、常に服従を強いられる立場の人間が「乙」と言い表されるようだ。つまり、立場の弱い学生は成績や学位、進路に不利益を被らないかと恐れ、被害にあっても申告しにくいのである。