東南アジア諸国連合(ASEAN)主要国(ASEAN5)の自動車販売台数は、足元ではベトナムやフィリピンが堅調に増加しているが2大自動車市場であるタイとインドネシアが大幅に減少している。
タイは、政局の混乱や新車購入補助金制度(ファーストカー購入支援策)の終了による反動減などの影響で、2013年央以降、前年比で3割前後の減少が続く。また、インドネシアは、金利上昇や燃料補助金の削減などを背景に、14年央以降、前年比で減少に転じている。
一方、ASEAN5では今後、人口や1人当たり国内総生産(GDP)が増加し、自動車の普及拡大が見込まれている。中期的にはASEANの自動車販売台数は、タイとインドネシアを中心に増加し、20年には500万台に迫ると予想される。(編集協力=日本政策投資銀行)