インド北部ウッタルプラデシュ州の商店で回収決定となったマギー製品を撤去する店主=5日(AP)【拡大】
しかし、マギーがインドの即席麺市場でシェア8割ともされる人気商品だったことから、同国内では食品の安全に対する懸念が一気に高まり、FSSAIはマギーの別製品に加えて、地場企業や日本を含む外資系企業など他社の即席麺にまで検査対象を広げることを決定した。
これを受けて英蘭ユニリーバのインド子会社ヒンドゥスタン・ユニリーバは、即席麺「クノール」ブランドの全製品の自主回収を決定。FSSAIによる承認を待つ姿勢を表明した。
◆食の安全性懸念
さらに、米国の食品医薬品局(FDA)が、同国市場に流入したマギー製品の検査に乗り出したほか、インド東部の西ベンガル州では米ペプシコのスナック菓子などの検査を開始するなど問題は広がっている。
専門家はこうした動きについて「検査機関や消費者の間でインド産加工食品の安全性に対する疑念が増大している」と分析した。国民的な人気商品の不祥事に端を発した騒動は当面続きそうだ。(ニューデリー支局)