20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、日米の財務当局は中国に経済政策の透明性向上を求める“包囲網”を築く考えだ。しかし、欧州各国は、中国が主導して創設するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加する立場もあり、G20全体としての連携が打ち出せるか注目される。
「G20会議では、私から中国経済について発言したい」
麻生太郎財務相は1日の記者会見で、自ら中国問題を議論の俎上(そじょう)に載せると明言した。
「日本経済にとっても大きな影響がある。表面的な市場の動きにとらわれることなく、中国の構造的な課題を見極めるのが重要」と説明した。
中国当局の反発も予想されるが、麻生氏は「(6月の)日中財務対話で、中国側が『来年のG20議長国として構造改革を議論したい』と持ち出してきた」と強調した。