韓国が恐れる北朝鮮版「スプートニク1号」 先進国で最低水準の競争力 (5/5ページ)

2015.9.6 17:04

北朝鮮と韓国の緊張高まる中、板門店につながる坡州市のチェックポイントにバリケードを張る韓国軍兵士=8月22日(ロイター)

北朝鮮と韓国の緊張高まる中、板門店につながる坡州市のチェックポイントにバリケードを張る韓国軍兵士=8月22日(ロイター)【拡大】

  • 韓国南部、全羅南道の羅老宇宙センターから打ち上げられた韓国初の人工衛星搭載のロケット「羅老号(KSLV-1)。だがこのときは、衛星の正常軌道への投入に失敗した=2009年8月25日(AP)

 朝鮮日報などの韓国メディアは当時、北朝鮮の「成功」に対する韓国社会の反応を、ソ連が米国に先駆けて世界初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げた際の反応にちなみ、「韓国版スプートニク・ショック」などと報じた。

 経済力では圧倒的に優位に立つ韓国だが、宇宙開発に関しては北朝鮮の存在を無視できないのである。宇宙開発の遅れは、そのまま軍事的・安全保障上の脅威の拡大になってしまう。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は10月の朝鮮労働党創建70年に合わせ、事実上の長距離ミサイル実験となる「人工衛星打ち上げ」の準備を指示しているとされる。

 もしも打ち上げが実行されれば、やはり韓国は浮き足立つに違いない。もっとも、北朝鮮側が敵視しているのは、韓国と軍事同盟関係にある米国なのである。

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