さらにロッテグループはいま、揺れている。グループの創業者、重光武雄氏の長男、宏之氏が1月、日本にあるグループ中核企業のロッテホールディングス(HD)副会長を解任されたことをきっかけに、武雄氏の次男でHD副会長の昭夫氏との経営権争いが勃発した。
韓国ではこれを機に「日本の会社が日韓にまたがるグループを支配する構造に対し、『ロッテは日本企業か韓国企業か』という論争が起きた」(業界関係者)ことなどから反ロッテ感情が高まり、一部で不買運動にも発展した。
8月のロッテHDの臨時株主総会では昭夫氏が主導する経営体制の続投が賛成多数で議決され、お家騒動は決着した格好だが、なお火種はくすぶる。さらに韓国内で消費者の反ロッテ感情が解消されるかは未知数だ。
逆風のただ中のロッテ。今回の模倣判決で「日本製品をパクった」という不名誉が、韓国の消費者を遠ざけかねない。ペペロが圧倒的な人気を誇る韓国で“本家”のポッキーが認知度を高める好機になるかもしれない。