ベトナムは、2016年の国内総生産(GDP)成長率目標を6.7%とすることなどを盛り込んだ社会・経済発展計画に関する決議案を国会で承認した。同国は好調な経済を背景にさらなる高成長を目指す。現地経済紙ベトナム・インベストメント・レビューなどが報じた。
国会経済委員会によると、同国の成長率は12年が5.25%、13年が5.42%、14年が5.98%と成長を続けている。今年は6.5%に達すると予測され、来年の目標となる6.7%は達成可能との見方だ。
この計画には、マクロ経済の安定維持に加えて経済再編に注力することなどが掲げられ、消費者物価指数の上昇率を5%未満に維持するほか、輸出額を前年比10%増に引き上げることを目指すとしている。目標達成に向け、政府は柔軟な通貨・財政政策の推進や国有企業の改革推進などに取り組む方針だ。
また、国民生活の向上や社会福祉の充実を図るため、社会開発投資をGDP比で31%とするほか、健康保険加入率を76%に引き上げる。加えて、都市部での失業率4%未満を維持することなどが16年の目標となっている。