パキスタン、ボール製造の機械化を支援 競合国に危機感

2016.1.4 05:00

パキスタン東部シアールコートのボール製造工場で作業中の女性従業員たち(ブルームバーグ)

パキスタン東部シアールコートのボール製造工場で作業中の女性従業員たち(ブルームバーグ)【拡大】

 パキスタンは、サッカーなどに使われる競技用ボールの世界的な製造地である東部パンジャブ州で、製造過程の近代化に着手する。同国の中小企業開発庁によると、同州東部シアールコートは手縫いボールで世界シェア7割を占めるが、競合品を生産する国々では機械化が進みつつあり、危機感を強めている。現地紙エクスプレス・トリビューンなどが報じた。

 シアールコートは、スポーツ競技に用いる手縫いの空気注入式ボールを年間に約4000万個製造し、従事者は20万人ともされる。2014年のパキスタンのスポーツ用品輸出額は2億6000万ドル(約312億9600万円)で、うち2億1100万ドルが競技用ボールだった。主要輸出先は、ドイツ、英国、米国、オランダなどとなっている。

 近年は、世界的にボールの機械製造技術が向上し、サッカーの国際大会などでも機械製造のボールが採用されることが増えている。これに対し、シアールコートのボール製造業は、中小企業などが大半を占め、機械化が進んでいない。

 こうした流れを受け同庁は、シアールコートに技術的な知識向上や製造過程の機械化に備えた労働者の訓練などを目的とするスポーツ産業開発センターを新たに建設した。パキスタン政府はセンター建設に4億3600万パキスタンルピー(約5億1000万円)を拠出している。

 同センターは、ボール製品の最先端の機械製造ライン(年産能力100万個)を設置し、今後10年間に1万2600人を雇用するとともに、地域内の中小企業などの機械化を支援していく。

 同庁の幹部は同センターについて、「シアールコートでのボール製造の機械化を進める戦略の核となる存在だ」と述べ、地元の中小企業の従業員や技術者が先端技術を学ぶ場所にもなるとの見解を示した。(ニューデリー支局)

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