【データで読む】米利上げ決定 新興国経済に逆風も

2016.1.4 05:00

商業ビルが立ち並ぶ首都ジャカルタのビジネス街。インドネシアなど新興国の経済は総じて減速基調だ(ブルームバーグ)

商業ビルが立ち並ぶ首都ジャカルタのビジネス街。インドネシアなど新興国の経済は総じて減速基調だ(ブルームバーグ)【拡大】

 米国は、昨年12月15、16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、7年間続いたゼロ金利政策を解除して利上げを決定した。米国の金融緩和からの政策転換で世界経済は未知の領域に入るといえ、金融市場には大きな変化が生じ、それに伴い実体経済にも軽視できない影響が出てくる可能性がある。

 米欧では一部の分野を除き、2008年9月のリーマン・ショック前のようにリスクを過度に負う行動はみられていないが、新興国ではリーマン・ショック前よりも債務依存が強まっている。

 債務の内容をみると、リーマン・ショック後の先進国の金融緩和に歩調を合わせるように、新興国では外貨建て債務が拡大してきた。ドル建て債務の対国内総生産(GDP)比は、中国を除く多くの新興国で10%を超えている。ドル建て債務の依存度の高い国では、米国の利上げを引き金に厳しい資金繰りを迫られる可能性も考えられる。

 15年の新興国経済は総じて減速基調となり、足元の企業収益も伸び悩んだ。ここ数年で企業の債務依存は強まっている。こうした中での企業収益の伸び悩みは、今後の企業財務を悪化させたり、不良債権の拡大につながる可能性もある。新興国の金融機関の不良債権比率をみると、既に多くの国で上昇がみられる。新興国のリスクプレミアムが上昇し、過度な資本流出が起これば、新興国の企業や金融システムへの不安が高まり、実体経済へ下押し圧力をかけていく可能性もある。(編集協力=日本政策投資銀行)

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