独自路線スイスを体感するのも有用 境界を好むか嫌うかは人の勝手だが… (1/3ページ)

2016.1.17 06:00

 今週、スイスに出かけてふと思った。この国の多くの人は世界から境界がなくなるなんてことを全く信じていないだろうな、と。

 世の中には2つのタイプがある。境界がなくなることに夢を託す人。これが1つのタイプ。ある境界がなくなることがあっても新しい境界は生まれる。よって境界をどう使いこなすかにエネルギーを注ごうとする人。これが2つ目のタイプだ。

 山に囲まれて過ごしているスイスの人が、境界のない世界を想像するのは現実的ではない。何事も境界があることを前提に考えようとする。どこに国境があるのか簡単には見分けがつかない平野に住んでいる人たちと考え方が違うのは当然だ。

 だからといって境界を意識することは閉鎖的で内向きである…とはならない。大英帝国やヴェネツィア共和国は島国であるがゆえに世界にネットワークをはった。スイスは国際政治や金融経済のハブになっている。

 また境界自身にも波がある。

 冷戦終結、EU成立、インターネットの普及で一方的に境界がなくなる印象を与え、2001年のニューヨークのテロが境界を増やした。それでも境界をなくしたいとの流れも決して止まらない。科学技術の進化から格安航空サービスに至るまで、さまざまなレベルで境界消滅の動きは続く。

 が、昨年11月のパリ市内の多発テロはまた新たに境界を作りだしてきている。ヨーロッパの人の移動の自由を促してきたシェンゲン協定圏内で国境審査の復活が協議されている。

 疫病が境界を短・中期的に作ることもある。

境界とは物理的境界から心理的境界まで多様だ。かといって…

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