AIIB開業 気前よく支援、まるで朝貢… 中国と途上国の思惑一致 (1/3ページ)

2016.1.19 06:52

アジアインフラ投資銀行の開業式典で、あいさつする中国の習近平国家主席=16日、北京の釣魚台迎賓館(共同)

アジアインフラ投資銀行の開業式典で、あいさつする中国の習近平国家主席=16日、北京の釣魚台迎賓館(共同)【拡大】

【AIIB開業】(上)

 北京市内の金融街に近い釣魚台迎賓館。約500人の代表団がどよめき、拍手が起きた。16日午前、アジアインフラ投資銀行(AIIB)開業式典の冒頭であいさつした習近平国家主席が、中国がAIIBへの297億ドル(約3兆4700億円)の資本金拠出とは別に、途上国向け特別基金として5000万ドルを追加すると表明したときのことだ。

 インフラ整備で今後、数兆ドルの資金需要がある途上国が、ポンポンと気前よく支援を打ち出す中国に吸い寄せられるのは自然な流れだ。その光景は、まるで中国の皇帝を敬う異民族に皇帝が恩賞を与えた「朝貢貿易」を連想させる。

 中国主導のAIIB創設にはせ参じ、“皇帝”の自尊心をくすぐった56の国々。習氏は高揚した表情で「21世紀の国際金融機関に仕上げる」と世界銀行など国際金融秩序に挑戦する構えまでみせ、会場を見下ろした。

 急ごしらえの組織

 世銀などは融資基準が厳しい上、審査や実行に時間がかかる。途上国の間では小回りの利く手軽な資金を求める声が強かった。資本金1000億ドルのAIIBはそのニーズに合致し、国際金融で主導権を握りたかった中国と思惑が一致した。

 とはいえ習指導部が2年前に発案した急ごしらえの組織。体裁は整っても、すぐに立派な国際金融機関が動き出すと考えるのは早計だ。インフラ案件で「原資をいかに安く調達し、採算性や返済計画をどう詰めるかという国際金融機関の融資ノウハウがAIIBにはまだ何ひとつない」(国際金融筋)と指摘される。

「日本だけは認識が甘い」(中国の金融当局者)との厳しい指摘も

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