靖国神社(東京都千代田区)の爆発音事件で、黒色火薬を不法所持したうえ金属製パイプに詰め発火させた疑いが強まったとして、警視庁公安部は21日、火薬類取締法違反容疑で、韓国人の全昶漢(チョンチャンハン)被告(27)=建造物侵入罪で起訴=を再逮捕した。捜査関係者によると、これまでの調べに「靖国神社にA級戦犯が祀られていることに個人的不満があった」という趣旨の供述をしており、公安部は、神社に損害を与えようと時限式発火装置を仕掛けたとみて捜査している。
爆発音は昨年11月23日午前10時ごろ、神社南門近くの公衆トイレ男性用個室で発生。穴が開いた天井裏で束ねた金属製パイプ4本が見つかったほか、床にタイマーなどが散乱していた。パイプ内部には黒色火薬が詰められ、うち3本の火薬は、ほぼ燃焼していた。
再逮捕容疑は事件当日、東京都千代田区内のホテルから現場のトイレまで黒色火薬を不法所持。パイプ内に詰めた火薬を発火、燃焼させたなどとしている。