【高論卓説】サウジ・イラン対立の行方 緊張緩和なるか、原油価格も大きく左右 (1/2ページ)

2016.1.25 05:00

 中東の2大産油国、サウジアラビアとイランの対立が続いている。両国関係が一挙に緊張したのは、1月3日、サウジがイランとの断交を発表したためだ。サウジのイスラム教シーア派の有力指導者、ニムル師が処刑されたことに激怒したイラン群衆が、その前日、首都テヘランのサウジ大使館ほかを襲撃したことが発端となった。

 それから約2週間後の16日、米国、欧州連合(EU)、国連は、昨年7月成立の核合意に則してイランが濃縮済みウランの国外搬出などを終えたとして制裁解除を明らかにした。これによりイランは国際的な孤立状態から脱却することとなったがサウジは快く思っていない。石油・天然ガス資源に恵まれ、一定の工業力や科学技術の水準も併せ持つ人口約7800万の中東の政治・軍事大国イランが国際社会に復帰するとなれば、欧州など海外企業とのビジネスが活発化するだけでなく、地域の主導国としての発言力が高まるのは必至だからだ。

 そこでサウジは邪悪で危険な国家イランとのイメージを植え付けようと盛んに「戦略的挑発」を行い、イランの暴発を誘おうとしている。対するイランは制裁解除による原油輸出の拡大や海外企業の進出・投資の確保を通じた経済再建が最優先なことから「戦術的自制」の姿勢を堅持している。双方の情報戦・宣伝戦のすさまじさは、サウジのジュベイル外相の米国紙への寄稿文やイランのザリーフ外相が国連に提出した書簡の内容が如実に示している。

 ジュベイル外相は1月19日付のニューヨーク・タイムズ紙への寄稿で「イランの憲法は革命の輸出に言及している」としたうえで、「レバノンのイスラム教シーア派原理組織ヒズボラやイエメンのフーシ派、イラクの宗派色の強い戦闘集団などの暴力的過激集団を支援し、(中略)1983年のベイルートでの米海兵隊兵舎爆破、92年のベルリンのレストランでの暗殺などに関わった」とイランを強い調子で非難している。

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