【高論卓説】GPIF運用体制抜本見直しを (1/2ページ)

2016.1.28 05:00

 ■「虎の子」年金資産、守る仕組み作れ

 年明けからの株価の大幅な変動によって、年金資産への影響を懸念する声が上がっている。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が昨年11月末に発表した同7~9月の運用状況は7兆8899億円の損失だった。140兆円に上る資産の5%以上が目減りした計算になる。

 原因は大幅な株価の下落。昨年6月末で2万235円だった日経平均株価が同9月末に1万7388円になったことがもろに響いた。もちろん、GPIFが9月末で全株式を売却したわけではなく、保有し続けているので、株価が戻れば改善する。

 2月末に発表される昨年10~12月の運用成績がプラスになるのは間違いない。日経平均株価が1万9033円まで戻したからだ。年明けからの株価下落の影響が分かるのは3月末の株価が確定した後の、5月末である。

 株価の大幅な上下をみて、年金資産が減ったとか増えたとか議論をすることにはあまり意味がない。年金は長期のリターンが重要だからだ。だからといって、今の状況を放っておいてよいのか、というと話は別だ。

 GPIFは2014年10月30日に資産の構成割合(ポートフォリオ)を見直した。それまで60%を日本国債などの「国内債」で運用するとしていたものを35%に引き下げ、一方で国内株式を12%から25%に、外国株式を12%から25%に、外国債券を11%から15%に引き上げた。運用方針を、債券中心から株式へと大きくシフトしたのである。

 この見直しは、第2次安倍内閣が成立したときから掲げてきた改革の結果だ。安倍内閣発足直後の12年12月末には、国内株式での運用割合は12.9%にすぎなかったが、見直した直前の14年9月末は認められていた乖離(かいり)上限いっぱいの18.2%に達していた。

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