台湾、対中貿易協定の交渉に懸念 政権交代で延期の可能性も (1/2ページ)

2016.2.2 05:00

北部基隆港に停泊中の貨物船。台湾は中国への輸出額が全体の3分の2を占める(ブルームバーグ)

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 台湾は、1月に行われた総統選挙で民主進歩党(民進党)の蔡英文主席が勝利したことで、中国との物品貿易協定の交渉が延期となる可能性が浮上し、産業界からは交渉継続を望む声が上がっている。現地英字紙チャイナ・ポストなどが報じた。

 馬英九政権の●振中・経済部長(経済相)は選挙結果を受け「協定の重要性を考えれば、過半数を獲得した民進党が決定すべきことだ」と述べ、同政権下では中国との交渉を継続しない意向を表明した。蔡主席が中心となる新政権の責任と判断で交渉を再開すべきだとしている。

 しかし、蔡主席が総統に正式就任するのは5月20日で、選挙からの空白期間が4カ月に及ぶ。このため産業界からは、液晶フラットパネルや石油化学製品、自動車、工作機械といった輸出中心の製造業各社から早期妥結を目指した交渉の継続を求める声が上がっている。

 フラットパネル製造大手AUO(友達光電)の幹部は「ただでさえ利幅の薄いフラットパネルメーカーにとって、中国の5%の関税は非常に苦しい」とし、政府は業界の持続可能な成長のために関税引き下げに向けた努力を継続すべきだとの認識を示した。

 AUOとともにフラットパネルの世界3大メーカーの一つに数えられるイノラックス(群創光電)の幹部は、中国が韓国との自由貿易協定(FTA)を結んだことで、台湾企業は韓国企業に対する競争力が低下したと指摘。「台湾の10万人の雇用がかかっている」として関税撤廃に向けた交渉が急務と訴えた。

 また、石化製品製造の業界団体幹部も中韓FTAを引き合いに、対等に競っていくための最低条件が物品貿易協定だと主張したほか、工作機械製造の業界団体幹部も中国との協定に限らず、すべての貿易交渉に停滞は許されないとの見解を表明した。いずれも民進党や経済部が交渉を主導し、空白をつくらないようにする必要があるとの考えだ。

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