日銀は3日、民間の銀行が日銀に預ける当座預金の一部に16日から手数料を課すマイナス金利(0.1%)の対象について、「当初は約10兆円」との試算を公表した。16日から1カ月間の当座預金の平均残高が260兆円程度に膨らむと仮定して試算した。
昨年1年間の当座預金の平均残高220兆円から、日銀に預けなければならない所要準備額9兆円を差し引いた約210兆円は、従来通り年0.1%の金利を支払う。また所要準備額9兆円と、成長分野などに融資した銀行に低利でお金を供給する「貸出支援基金」などの30兆円を合わせた約40兆円はゼロ金利とする。
260兆円から210兆円と40兆円を差し引いた10兆円が、マイナス金利の対象になる。当座預金残高は今後も増えるため、3カ月後にはマイナス金利の対象が約30兆円に拡大する見通し。