イスラエルの「サイバージム」 実際の攻防戦、体験訓練 電気消え、噴き出す水

2016.2.9 05:00

 サイバー攻撃に対抗できる人材を育成するため、イスラエルの電力公社が2013年に立ち上げた子会社「サイバージム」。実際の攻防戦を想定した同社のトレーニングでは、サイバー攻撃を受けて部屋の電気が勝手に消え、ボイラーから水が噴き出した。こうした攻撃への防御策を各国の受講者が学んでいた。

 商都テルアビブから車で1時間半。北部ハデラのオレンジ畑の中にある「ハッカーの館」で、赤いパーカを着た男性がパソコンを操作していた。名前は名乗らない。

 ここではイスラエル軍の精鋭サイバー部隊「8200部隊」にいたハッカーら8人から5日間サイバー攻撃への対処訓練を受ける。これまでベトナムやスペインの軍や警察関係者、日本企業など約2000人も受講した。

 トレーニングは3チームに分かれて行う。ハッカーら攻撃者は「レッド」、受講者は「ブルー」、助言してくれるチームは「ホワイト」。離れた場所にそれぞれ「館」が与えられ、設定された実際のシステムへの攻防戦がスタートする。

 ブルーチームの館で、システム制御されているはずのボイラーから大量に水があふれ出した。「システムをハッキングした。設備は実際につながっており、攻撃がリアルに体験できる」と、担当のヤエル・アサフさん。

 コンピューターの遠隔操作で部屋の電気を消したり、クーラーを切ったりもできる。屋外のスプリンクラーを勝手に作動させることも。

 攻撃はネット上にとどまらない。ハッカーはホワイトチームや関係者を装って受講者に接触。巧みにIDやパスワードなどの情報を聞き出したり、机上にあるノートを盗んだりする。「実際に起こり得ることです」

 電力公社のサイバーセキュリティー担当、レオニド・ローゼンブルムさんは「日々、大量の攻撃を受けている。重要インフラを守るため自社での人材育成が不可欠だ」と話した。(ハデラ 共同)

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