一方、朴大統領は北朝鮮の核や弾道ミサイルの開発を強く非難。「北との対話の扉は閉じないが、強力な安保態勢と国際共助を通し、北朝鮮が核を放棄するしかないような状況をつくる」と強調。現状では、北朝鮮に妥協しない姿勢をあらためて示した。
約20分間にわたる演説で、朴大統領が対日関係に触れたのは約2分。過去の演説に比べ日本に対しては抑えた内容で、日韓関係改善への意志がうかがえた。韓国国内では、野党や市民団体などに日韓合意への反発がくすぶっているが、朴大統領は日韓合意の履行で歴史問題に一定の区切りを付ける考えを示した。
朴大統領は、演説の冒頭で北朝鮮問題に言及し、多くの時間を割いた。また、経済や国会で滞っている各種法案の早期可決などを重点的に訴えた。日本との歴史問題よりも、国内の重大な問題が山積している韓国の現状を浮き彫りにした。