東京株、今年初の3日続伸 動揺続いた市場に落ち着きの気配

2016.3.3 18:27

 3日の東京株式市場は、前日の原油先物相場の上昇や米国市場の株価続伸を好感し、日経平均株価が今年初めて3営業日連続で上昇した。中国・上海市場などアジア市場の株価も前日に続いて多くが上昇し、投資家のリスク回避姿勢が和らいできた。年初から動揺が続いていた金融市場が落ち着きに向かいつつある。

 平均株価の終値は、前日比213円61銭高の1万6960円16銭。朝方は反落して始まったが、すぐに上昇に転じ、取引終了にかけて上げ幅を広げた。前日に米国の原油先物相場が一時約2カ月ぶりの高値となる1バレル=35ドル台をつけたことや米国市場の株価続伸で、投資家心理が改善した。

 平均株価は年初から急落し、2月12日には1万5千円を割り込んだ。だが、ここにきて原油の持ち直し傾向や米国経済の先行き懸念の後退、急速な円高ドル安の一服などを受け、「売り方の買い戻し」(みずほ証券の三野博且クオンツアナリスト)が起きた形だ。

 目先の株価下落を予想する投資家が増えると上昇する、東京証券取引所の「空売り比率」は2日以降、今年に入って最も低い水準で推移している。米国でも、投資家の不安心理を映し出すとされる「VIX指数」が2日に、昨年12月29日以来の水準まで低下した。

 ただ、市場関係者の間では「再び円高が試される可能性があることなどから、日本株はこのまま一本調子の上昇は期待できない」(楽天証券の窪田真之チーフ・ストラテジスト)と慎重な見方も少なくない。

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