強引な緩和、農家に不信感 出し渋り拍車も 特区改正法案、効果に疑問 (1/2ページ)

2016.3.3 06:36

兵庫県養父市は企業の農業参入を呼び込むことで、耕作放棄地の再生や街の活性化を図っている(同市提供)

兵庫県養父市は企業の農業参入を呼び込むことで、耕作放棄地の再生や街の活性化を図っている(同市提供)【拡大】

 特区での企業の農地所有が解禁されれば、今後の企業の農業参入がさらに拡大することが期待される。ただ、特区とはいえ農地を取得できる期間を限定するなど使い勝手の悪い条件が課され、現行の農地のリース方式で十分との指摘もある。強引に規制緩和を進める政府に不信感を募らせる農家も多く、農地の出し渋りに拍車をかける懸念もあり、効果には疑問も残る。

 「(企業の農地所有は)農業、農村の現場の懸念がある。リースで(農業を)やっている企業も、あまり問題ないという意見だ」。森山裕農林水産相は先月9日の記者会見で不快感をにじませた。

 2009年の農地法改正では、リース方式での企業の農業参入を完全自由化し、リース期間も20年から50年に延長。この結果、15年6月までに新たに約1900法人が農業に参入する成果があった。その中には「農地価格はリース料の約100年分に相当し、取得に伴う税負担も踏まえればリースで十分」と認識している企業が少なからずある。

強引に企業の農地取得を認可しようとする官邸に対し、農水省は怒り心頭

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