ウォンはリスク資産か
ただこれは、ある意味当然である。
韓国の大得意先となった中国の懐具合がきつくなってきて、以前より、モノを買う余裕が乏しくなっている。なにより、ウォン売りを引き起こす背景にこそ、中国の景気減速があるからだ。
例えば、中国景気の先行きに不透明感が強まれば、比較的、安全資産とみなされている円は買われるが、韓国のウォンは逆にリスク資産として、売られる通貨になりやすい。人民元とも連動しやすく、中国が輸出促進を狙って切り下げに踏み切れば、ウォン安は一段と進む可能性がある。
「ウォン安=輸出増」というテコ入れモデルが通用しなくなったのは、中国頼みの成長路線の代償でもある。
朝鮮日報によると、韓国の約25%を占める対中輸出は1月は12・9%減と8カ月連続減少した。