カンボジア地雷死者数、戦後最少 20年間で50分の1、経済成長にも貢献 (2/2ページ)

2016.3.24 05:00

西部バタンバン州の地雷撤去現場。カンボジアの地雷撤去の技術と経験は国際的にも評価され、各国で共有されるようになっている(JICAカンボジア事務所提供)

西部バタンバン州の地雷撤去現場。カンボジアの地雷撤去の技術と経験は国際的にも評価され、各国で共有されるようになっている(JICAカンボジア事務所提供)【拡大】

  • カンボジア地雷対策センターによって地雷撤去済みの看板が掲げられたタイ国境地域=西部パイリン州(ブルームバーグ)

 また、対人地雷で足を失うなど負傷した人たちは生涯にわたり義肢を使用するといった負担を強いられている。被害者本人やその家族への継続的な支援は、変わらず必要とされる。

 ◆国外に技術移転

 国内で政府機関、国際機関、民間企業や非政府組織(NGO)の支援による地雷除去の地道な作業が続く一方で、カンボジアが四半世紀にわたって蓄積した地雷対策の実績は、世界各国から注目を浴びている。カンボジア同様、地雷・不発弾が多数埋設されている国々への技術移転ともいえる動きも始まった。

 除去作業の7割を担い、日本の国際協力機構(JICA)がカンボジア政府を通して1999年から手厚い援助を続ける「カンボジア地雷対策センター(CMAC)」は、2010年からコロンビア、12年からはラオスの政府機関に協力して研修やワークショップを開いた。また、アンゴラやミャンマー、イラクからも視察団を受け入れている。

 CMACのヘン・ラタナ長官は「特にラオスやミャンマーなど近隣国の地雷対策への協力は、政治的な側面もあり難しい。それが実現したのは、われわれへの信頼が高まったからだ」と胸を張る。

 カンボジアの地雷対策は、地雷原近くの地元住民を除去作業員として雇い、必要な訓練や教育を施すユニークな地域密着型の活動が展開されている。地雷原のある村の多くは貧しい農村だ。村人を作業員として雇うことで仕事を生み出すと同時に、除去作業へのモチベーションを高め、除去後の土地開発や産業復興にもつなげる狙いがある。

 1970年代からこれまで、把握されているだけで、国内で6万4000人以上の死傷者を出した「悪魔の兵器」地雷・不発弾。カンボジアは、この負の遺産を乗り越えようとしている。(カンボジア月刊邦字誌「プノン」編集長 木村文)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。