ゴミ箱が少ない日本 「あるべき姿」と「実際の姿」の乖離 (2/3ページ)

2016.4.3 06:00

 かつてパリでゴミ箱に爆弾が仕掛けられたことがあってゴミ箱が使えなくなったことがあった。しかし、しばらくして復活した。

 ミラノの街にもそこかしこにゴミ箱があり、日本から戻るとホッとする。ただ、「使い過ぎだ」。通りのゴミ箱に山と家庭用ゴミがつっこまれているだけでなく、その周囲にも散らかっていることもある。

 それでも中世からの小さな城郭都市などに行くと、とてもきれいだ。たぶん感覚として家の中と外が繋がっているのだろう。というのも、ご存知の方も多いかもしれないが、イタリアの家の中は非常に清潔で掃除が行き届いている。床もぴかぴかだし、インテリアもごちゃごちゃしていないのが一般的である。

 それだけ自分の身のまわりに気を使うほどに、いや、だからか、外のゴミについては鈍感である。以前ほどでもないが、車の窓からゴミを投げ捨てる光景を目にすることもある。

 意外なのはオフィスの風景だろう。デスクの上がわりと乱雑である。街を歩いてもそれは分かる。銀行のクライアント対応のデスクは通りからガラス越しに見えるケースが多い。こうした人の目によく触れるところであっても、書類が四方八方に散らばっている。

 つまりきれいにする対象は私的な内部空間ということになる。日本とイタリアはまったくの逆をいっている。

この二つの現象を眺めていると、日本とイタリアの文化の特徴を語りたくもなる

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