中国マネーに目がくらんだ豪州に米国激怒 海兵隊拠点の隣にまさかの“敵” (4/5ページ)

2016.4.10 17:05

2月7日、北京で中国の王毅外相(右)と握手を交わすオーストラリアのビショップ外相。オーストラリアは経済での対中依存度が高く、その流れが安全保障面に及ぼす影響などを米国が懸念している(AP)

2月7日、北京で中国の王毅外相(右)と握手を交わすオーストラリアのビショップ外相。オーストラリアは経済での対中依存度が高く、その流れが安全保障面に及ぼす影響などを米国が懸念している(AP)【拡大】

  • シドニーの港に停泊するオーストラリア海軍の艦船。対中防衛強化に務めるが、その対中姿勢をめぐり米国に不信感を抱かれている(ロイター)

 「オーストラリアの指導者は、中国台頭を制御することの難しさをもっと論議すべきだと感じている米高官は多い」。ブラウン氏はこう指摘する。

 嵐橋集団は山東省を拠点とするエネルギーやインフラ産業を主軸とする企業で港湾や石油、ガス、不動産など幅広いビジネスを展開。創業者でトップの葉成氏は、国政助言機関である人民政治協商会議の委員を務める。米紙ニューヨーク・タイムズの取材に葉成氏は「これはビジネスだ」として安全保障上の懸念を一蹴しつつも、投資は中国の外交政策「一帯一路」に資すると認めた。

 一帯一路とは中国と欧州を陸路や海路でつなぐ習近平政権の大構想だ。葉成氏は中国政府との密接な関係を否定するが、豪有力シンクタンクの戦略政策研究所は「中国軍のフロント企業」だと警鐘を鳴らす。

 「経済は中国」「安保は米国」のアンバランス

 同研究所のピーター・ジェニングス所長は国会の委員会で、長期貸与についての政府対応のお粗末さを厳しく批判した。

 「中国には西側諸国の軍が船舶をどう動かし、荷揚げをし、荷を積み込み、機器からどんな信号を出すのかといった細部を含め、軍のオペレーションについての極めて強い関心がある」

中国と経済的な結びつきを強める一方で中国を睨んで防衛強化

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