GDP年1.7%増 予想上回る 1~3月 うるう年効果、実勢は足踏み

2016.5.19 05:00

東京・上野の商店街。1~3月期の個人消費は改善したものの、力強さは欠いている(AP)

東京・上野の商店街。1~3月期の個人消費は改善したものの、力強さは欠いている(AP)【拡大】

 内閣府が18日発表した2016年1~3月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動を除く実質で前期比0.4%増、このペースが1年間続くと仮定した年率換算は1.7%増で2四半期ぶりのプラス成長となった。個人消費が増加し市場予想を上回ったものの、うるう年の日数増によるかさ上げ効果を除けば成長は依然弱く、景気の実勢は足踏み状態との見方が強い。

 GDPを項目別にみると、設備投資の落ち込みが目立った。円高や海外経済の減速を背景に企業の慎重姿勢が強まり、前期比1.4%減と3四半期ぶりのマイナスになった。

 個人消費は0.5%増。テレビや外食、レジャー関係の支出が増えて2四半期ぶりのプラスとなったが、0.8%減だった15年10~12月期の落ち込みを取り戻すほどの力強さはなかった。統計上は輸出に計上される訪日観光客の消費が下支えして輸出は0.6%増えたが、輸入は内需不振を反映し0.5%減だった。

 景気実感に近いとされる名目GDPは前期比0.5%増、年率換算で2.0%増となった。

 民間エコノミストの間では、うるう年のGDP押し上げ効果は1%程度との見方が多い。農林中金総合研究所の南武志主席研究員は「うるう年効果を除いた実勢はほぼ横ばいだ」と指摘した。

 この日の発表では、15年10~12月期の実質GDPが前期比0.4%減、年率1.7%減に下方修正された。熊本地震の影響が表れる4~6月期は再び落ち込む可能性が指摘される。

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