【上海=河崎真澄】中国国家統計局が1日発表した5月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は50.1となり、4月と比べ横ばいだった。好不況を判断する節目となる50は3カ月連続で上回った。
調査対象の企業は規模が大きいほど景況感が悪化する傾向にある。赤字タレ流しの“ゾンビ企業”など国有企業を中心とする大企業が低迷する一方、サービス業などで盛り返しつつある中小の民間企業が復調し始め、まだら模様となった。
大企業は前月比0.7ポイント減の50.3と悪化したが、中型は0.5ポイント増の50.5、小型は1.7ポイントアップの48.6とともに好転した。金融機関の融資拡大策が、民間企業の資金繰りを後押ししたことも背景にあるとみられる。
一方、英調査会社のマークイットは1日、独自に調査した5月の中国PMIが49.2と、前月に比べ0.2ポイント悪化し、15カ月連続で50を下回ったと発表した。