中国からまさかの「お役ご免」 AIIB要職人事でゴタゴタに揺れる韓国 (5/6ページ)

 韓国は、AIIBに距離を置いた日米を袖にしてまで、中国の呼びかけに応じて参加。出資比率は中国、インド、ロシア、ドイツに次ぐ5位に食い込んだ。

 副総裁ポストは外交努力に見合う「戦利品」だったが、いとも簡単に「剥奪」されてしまった現実は、中国との蜜月関係のもろさを露呈した。

 韓国経済新聞(日本語電子版)は社説で「中国が、ささいな難癖で副総裁ポストをなくしたのは、裏切りとも映りかねない」と指摘。中央日報(同)は副総裁ポストを取り返すため「AIIBと中国に韓国の正当な権利を主張しなければならない」と訴えた。

 鳩山氏にも触手のAIIB

 AIIBがなぜ、洪氏を追いやったのか。それはいまだに判然としない。

 大宇造船の不正会計問題がくすぶる中、洪氏は国際金融機関の首脳に適さないとの「大義名分」は成り立つが、米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備をめぐる関係悪化が背景にあったとの見方もある。

AIIBがホームページ上で洪氏の後釜を正式公募した7月8日は…