米、年内利上げ観測強まる FRB議長が意欲表明で

 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が26日の講演で追加利上げに強い意欲を表明したことを受け、金融市場で年内の利上げ観測が強まってきた。FRBは金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を年内に9、11、12月と3回開く。このうち9月か12月の利上げ予想が多い。11月のFOMCは米大統領選の直前なので、利上げは難しいとの見方が有力だ。

 米大手取引所CMEグループが世界中の投資家の取引から割り出した利上げ確率は、26日時点で9月が33%となり、前日に比べ12ポイント上がった。年内に1回は利上げがある確率は約60%となった。経済調査会社キャピタル・エコノミクスのハンター氏は「12月の可能性が最も高い」と指摘。低迷している経済成長率が7~9月期に上向いたことを確認した上で利上げに踏み切ると予想。米コメリカ銀行は「イエレン氏の発言で9月の可能性が高まった」と分析している。(共同)