ベトナム、ネット通販は年20%成長へ 電子商取引5年計画承認

ベトナムの首都ハノイにあるスーパーマーケットのレジカウンター(ブルームバーグ)
ベトナムの首都ハノイにあるスーパーマーケットのレジカウンター(ブルームバーグ)【拡大】

 ベトナムは、電子商取引の普及拡大に注力する。政府は2016~20年の電子商取引開発計画を8月に承認した。インターネット通信販売の売上高を年平均20%増で拡大させ、20年に100億ドル(約1兆166億円)とするなどの目標を掲げている。電子商取引関連の法整備を進めると同時に、全国での通信インフラ整備を推進するなどし、電子商取引の普及拡大に弾みをつける。国営ベトナム・ニューズなどが報じた。

 同計画によると、政府は20年までにネット通販の利用者を人口の約30%に引き上げ、1人当たり年間購入額を350ドルとし、15年の同160ドルから倍増させる。

 また、国内すべてのショッピングモール、スーパーマーケット、コンビニエンスストアに販売時点情報管理(POS)システムを導入し、クレジットカードなどの利用を可能にする。さらに、水道や電気、通信サービス分野の約7割の事業者が電子決済による支払いに対応できるようにする計画だ。

 同国は人口9300万のうち、ネット利用者は4800万人、スマートフォンの利用者は3500万人とされ、ネットやスマホの普及が急速に進んでいる。主要銀行の幹部らは、モバイルバンキングといった決済サービスが拡大するなか、都市部の住民の半数が電子決済を利用できるようにするとした同計画の目標について、すぐに達成できるとの見方を示した。

 一方で金融専門家は、そのような楽観的な見方に反論する。法整備に加え、都市部でも通信インフラが追い付いておらず、また、消費者の電子決済に対する不信感などから現金支払いがいまだに主流であるなか、同国では、電子決済がすぐに拡大するのは難しいと指摘した。

 さらに同専門家は、政府が電子決済の普及を加速させたければ、公共サービスや税徴収などで電子決済を推進するなど、政府が率先して電子決済の普及を後押しすべきだとの見方を示した。(シンガポール支局)