ミャンマー政府、違法な児童労働撲滅へ 未成年の1割 130万人就労 (1/2ページ)

 ミャンマーは、国内の未成年人口の1割に当たる約130万人の児童が労働に従事している。同国の労働・移民・人口省が昨年実施した調査によると、18歳未満の127万8909人が家庭内における無賃金労働を含む労働に従事していたもようだ。現地紙ミャンマー・タイムズなどが報じた。

 児童労働の8割は地方部で行われており、男女別では男児67万6208人、女児60万2701人だった。年齢は15~17歳が96万6758人で全体の75%を占め、平均労働時間は週52時間。週60時間以上の長時間労働に従事していた児童も3割程度いたという。

 業種別では農業・漁業・林業が60.5%と最も多く、以下、製造業が12.0%、貿易業が11.0%、サービス業が6.1%と続く。平均賃金は1時間当たり400チャット(約30円)だが、無給が57%にも上る。

 ミャンマーの国内法では14歳以上の就業が認められているが、14~16歳の児童が1日4時間以上働くのは違法とされる。午後6時から翌朝6時までの労働や、4時間以内の複数の仕事を掛け持ちさせることなども禁止だ。

 しかし、同国では違法な児童労働に対する懸念が根強く残る。今年8月には英紙ガーディアンに、スウェーデンのアパレル大手ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)が契約するミャンマーの縫製工場2カ所で、14~17歳の女児が1日12時間以上の労働に従事していたとする記事が掲載された。