村を変えたエコツーリズム カンボジア南西部コッコン州 (2/3ページ)

2016.9.29 05:00

森林の中に突如として現れたチーパットの滝=カンボジア南西部コッコン州
森林の中に突如として現れたチーパットの滝=カンボジア南西部コッコン州【拡大】

  • 観光の拠点となるチーパットのセンター。竹などをふんだんに利用した美しい建物だ

 ワイルドライフ・アライアンスは多様な生物、植物の宝庫として注目されていたカルダモン山脈の自然を守ろうと、この地区でツーリズムサイトの立ち上げに取り組んだ。違法伐採や密猟を上回る安定した収入があれば、村人たちを説得できる。しかし、外国人など見たこともない人がほとんど。エコツーリズムは理解されず、村の生活を体験できるホームステイを実施しようと提案しても、当初、受け入れ家庭はほとんどなかった。

 そこでワイルドライフ・アライアンスは、地区の中心部にウッド・ロッジ風の大きなエコツーリズム・センターを建て、NGOの職員を常駐させた。森で猟をしていたハンターたちを「森林ガイド」に育て上げ、豊かな自然と彼らの知識や経験が「お金」になることを教え続けた。

 「森林伐採や密猟が違法で危険なこと、という認識を村人に浸透させ、同時にエコツーリズムがビジネスになることを知ってもらった。すぐに答えが出るものではない、と分かっていたが、風向きが変わるまで3年はかかった」。ソパニさんはそう振り返る。

 ◆ハンターがガイド

 チーパットを訪れる観光客は年間4000人近くに上る。地区長のプロム・ハンさんによれば、14年は3209人、15年は約25%増の3919人と、年々増えている。ほとんどは外国人で、中でも欧米人が多い。

 観光メニューは、ホームステイやゲストハウスを拠点にした森林トレッキング、川下り、エビ漁体験など。森林で1泊するトレッキングから戻ってきたという米国人男性は「村のガイドが素晴らしい。元ハンターだけあって、現れる動物や目の前の植物のことを熟知している。危険を避ける術もあるから安心して自然を堪能できた」と満足そうな笑みを浮かべた。

 ハンさんによると、現在、村には20軒のゲストハウスがあり、16軒がホームステイを受け入れている。ハンさんらは、これから宿泊施設をもっと充実させたい考えだ。

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