【高論卓説】日中が「なじみの友達」になるために 民間交流で相互理解を深めよ (4/4ページ)

 残念ながら、16年9月に中国・杭州で開催された20カ国・地域(G20)サミット(首脳会議)での習主席が安倍総理を迎えたときも、なじみの友達を迎えているようには見えなかった。中国は17年秋にかけての新体制移行への政治の季節を迎えており、日中関係が外交面で好転することはあまり期待できない。

 訪日中国人の観光旅行は、団体旅行から個人旅行に移りつつある。今月からは数次ビザなどの発給条件も緩和される。普通の中国人が自由に日本に来られるようになったのはここ数年のことで、これまでの交流はある部分「官」の色彩を帯びたものといえる。

 個人旅行が増えるにつれ、真の意味での民間交流も増えるはずだ。「なじみの友達」としての交流を進めていけば、相互理解も深まるだろう。日本世論の印象も好転することも期待される。来年の調査結果の数字を待ちたい。

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【プロフィル】森山博之

 もりやま・ひろゆき 早大卒。旭化成広報室、同社北京事務所長(2007年7月~13年3月)などを経て、14年から遼寧中旭智業有限公司、旭リサーチセンター主幹研究員。58歳。大阪府出身。