文部科学省は13日、大学から支給される研究費が、年100万円に満たない研究者が約8割だったとするアンケート結果を発表した。10年前と比べ「個人研究費が減っている」との回答も約4割あり、研究資金の確保の難しさが示された。ノーベル医学生理学賞に決まった大隅良典東京工業大栄誉教授が「浮かれている状態ではない」と懸念する日本の研究環境の実態が浮かび上がった。アンケートは国公立大や私立大などで研究する約1万人が対象で、文系理系を合わせ約3600人が回答した。大学から配分される使途の自由な研究費が年50万円未満と答えた人が約6割いた。役職別で見ても、教授や准教授の半数以上が50万円未満と回答している。