ベトナム経済活性化へ中小支援 環境改善、法人税17%に下げ検討

商業ビルやマンションが立ち並ぶベトナム最大都市ホーチミン(ブルームバーグ)
商業ビルやマンションが立ち並ぶベトナム最大都市ホーチミン(ブルームバーグ)【拡大】

 ベトナムは、法人税の引き下げで企業活動や起業を支援したい考えだ。同国財務省は、中小企業や起業して間もないスタートアップ企業に対して2017~20年に法人税を17%とし、現行の20%からの引き下げを検討している。国営ベトナム・ニューズなどが報じた。

 財務省幹部は、法人税の引き下げについて、経済成長を後押しするため企業活動の活発化に向けた政策の一部だとし、10月20日から始まった今国会で審議される見通しだ。

 引き下げにより税収減が懸念されるものの、企業数の大幅な増加に伴い、減少分は相殺できるとの見方を同幹部は示した。法人税引き下げの対象企業を売上高1000億ドン(約4億7000万円)未満とした場合、最大で年間1兆5000億ドンの税収減になると財務省は試算する。同国は経済再加速に向け、20年までに成長に寄与する企業数を100万社とする目標を掲げている。

 同国商工会議所(VCCI)のビジネス報告15年版によると、15年末時点で同国の企業数は51万3000社だった。人口9000万の同国は、人口比における企業数が世界平均を下回っている。さらに全企業のうち、黒字を計上しているのは42%にとどまっているとされる。

 VCCIの幹部は、現状では20年までに企業数100万社を達成するのは困難だろうとの見解だ。企業数を増加させるためには、全省庁をはじめ産業界や地域が連携し、ビジネス環境の改善を図り、起業しやすくすることが必要だと指摘する。さらに政府は、企業間の提携を支援し、企業の競争力向上を強化すべきだとの見方を示した。

 同国計画投資省によると、今年1~9月に操業を停止した企業数は前年同期比20.2%増の8365社で、ほとんどの企業が資本金100億ドン未満だった。同国は中小企業の振興が課題となるなか、政府の取り組みが試されているといえそうだ。(シンガポール支局)