日本への対抗心あらわ 中国の「時速600キロのリニア」開発ぶち上げに見える焦り (2/3ページ)

上海郊外と浦東国際空港を結ぶ磁気浮上式のリニアモーターカー
上海郊外と浦東国際空港を結ぶ磁気浮上式のリニアモーターカー【拡大】

  • JR東海が試験走行させているリニア中央新幹線の営業線使用車両=6月3日、山梨県都留市の山梨実験センター
  • 山梨県で行われたリニア出発式

 北京-上海を結ぶ高速鉄道の所要時間は約5時間だが、600キロのリニア線が実現すれば、約2時間に短縮できる。

 一方、最高時速400キロの国際路線向け車両は、気温マイナス40~50度の環境で走行でき、国によって異なるレール幅や電圧、信号技術にも対応できるようにする。中国が推し進める現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」で重要な柱となっている国境をまたぐ高速鉄道路線を走る車両を想定しているとみられる。

 中国は、国内で高速鉄道網の整備を急ピッチで進める一方、海外での鉄道建設と車両の輸出を国家戦略と位置づけている。リニアでも、先行する日本とドイツに追いつき、新たなインフラ輸出の武器としたい思惑が浮かぶ。

 ちなみに対抗心を燃やす日本のリニアは、JR東海が昨年、山梨リニア実験線で時速603キロの有人走行に成功。2027年にまず東京-名古屋で開業を目指すリニア中央新幹線は、最高時速505キロで営業運転し最短約40分で結ぶ。

 中国では、2002年に上海浦東国際空港と上海郊外を結ぶ約30キロのリニア線「上海トランスラピッド」が開業した。ドイツで開発されたトランスピッド方式を導入。営業最高時速は431キロで、所要時間は7~8分。

 独自技術による国産リニアは、湖南省長沙市で全長約18キロの「長沙中低速リニア線」が今年5月から試験営業運転を行っている。営業最高時速は100キロ。車両の設計から製造、建設、運行管理まですべて自前で手がけたという。

 開発に携わった研究者は、中国メディアに、「われわれはリニアの基幹技術を手にした」と語っている。

中国がそう簡単に追いつけない日本の技術