【新興国に翔ける】なぜアジア新興国の人々はプリペイド携帯電話を好むのか? (1/3ページ)

スパイダー・イニシアティブ代表森辺一樹氏
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 □スパイダー・イニシアティブ代表 森辺一樹

 消費者が携帯電話の料金をどのような方法で支払うかによって、その国の成熟度がわかる。

 日本で携帯電話料金の支払い方法といえば、クレジットカード払いか銀行引き落とし、もしくはコンビニエンスストアでの払い込みといった「後払い」が一般的だ。「先払い」であるプリペイド式の携帯電話を使う人は、過去に何かあった訳ありか、犯罪にでも使っているのではないかと、つい怪しんでしまう。日本人は基本的に、きちんと役所に住民登録した住所を持ち身元が明らかだ。従って、当たり前のように後払いが可能となっている。

 一方、アジア新興国ではどうか。消費者の大半が使っているのは、プリペイド式の携帯電話だ。

 スラムに住む貧困層でも携帯電話を持っている-。この現実は、携帯電話会社がプリペイドの仕組みを導入したからこそ成り立っているのだ。スラムに住んでいたら、請求書を送っても届かない。そもそも、アジア新興国の中間層以下の人たちは、クレジットカードも銀行口座も持っていないという人が少なくない。そんな市場において、携帯電話を劇的に普及させたのがプリペイドという仕組みなのである。