カジノ法案反対の公明議員「メリット確信できない」 “スピード採決”も疑問視

 公明党は2日の衆院内閣委員会で行われたカジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法案の採決で、対応が分かれた。同日朝の常任役員会で異例の自主投票を決めた後の採決で、同党の委員3人のうち、超党派の推進議員連盟に参加する佐藤茂樹氏が賛成したのに対し、浜村進、角田秀穂両氏が反対した。

 浜村氏は採決後、記者団に対し、反対した理由について「デメリットを上回るほどのメリットについて、まだまだ確信が持てない」と説明。「カジノで本当に収益を上げられるかどうかは推進法で判断できるものではない」と語った。

 また、民進党などが反発する中で自民党が採決に踏み切ったことについて「今日採決するかどうかの動議についても起立(賛成)しなかった。まだまだ十分審議できる余地はあるのではないかと思った」と疑問視した。6日に行われる見通しの衆院本会議での法案採決でも反対する意向を示した。

 角田氏も記者団に対し、「なぜカジノが認められなければいけないのかという理由が、私自身の中ではっきりと理解できなかった」と述べた。2日間の審議で採決に至ったことにも疑問を呈した。