「ステレオタイプ」の意外な効用とは 雑誌のイタリア特集に思う (1/3ページ)

2016.12.4 06:00

 今週、日本のイタリア特集の雑誌を手にした。一瞬、愕然とするも、いや別の見方をしないといけない、と思った。

 なぜ愕然としたのか?

 何十年間にも渡ってイタリアの切り口がまったく同じだからだ。80~90年代にあったイタリアブームの頃の記事と何が違うか。取材を受ける人の名前と顔は違っても、「人生を楽しむイタリア人」という決まりきった文句は同じである。ファッションやクルマも相変わらずだ。形容詞まで変わらない。もちろん、ライターの名前は違う。

 しかし、次の瞬間、待てよ、と思った。

 ぼくはイタリアに26年間住んでいるから、同じ内容に見飽きてウンザリする。が、ステレオタイプこそが、初心者に入口としては最大の効果をあげる、とも言える。

 いや、いや、初心者と言えども、まったく違った切り口からイタリアを紹介して欲しいはず、という意見もあるだろう。ステレオタイプは、どんな人間にも好まれない、と。

 そんなことはない。

 ぼく自身の経験によれば、ステレオタイプの効用は大きい。外国人の仲間を日本で案内しても、それは感じる。外国メディアでよく紹介されている場所やコトに感激する人たちは圧倒的に多い。そして、それらからちょっと外れる場に連れていくと、もっと感動する。自分だけしか経験をできない場にいる、と実感するらしい。

 「ここ、日本人しかいないじゃない」とウキウキした表情で語る。

 それもこれもステレオタイプという基準というか枠があればこそ、である。

比較してこそ文化を理解できる

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