今度はアシアナ機で副操縦士同士が殴り合い 安全性問われる韓国航空業界 (3/4ページ)

事故を起こし広島空港で駐機したままのアシアナ航空の旅客機=平成27年4月15日午前、広島県三原市(安元雄太撮影)
事故を起こし広島空港で駐機したままのアシアナ航空の旅客機=平成27年4月15日午前、広島県三原市(安元雄太撮影)【拡大】

  • 広島空港で着陸直後に滑走路から外れて停止したアシアナ航空機=平成27年4月15日未明、広島県三原市(安元雄太撮影)

 しかしこれだけにとどまらない。今年6月にはニューヨークの空港で、仁川に向けて離陸直前の旅客機のエンジンで火災が発生したにもかかわらず、乗客には「別の飛行機を用意する」と言って安心させた後、同じ機体を修理して乗せていたことが明らかになった。韓国紙、中央日報(日本語電子版)が伝えている。

 出発直前にエンジン火災を起こした機体にもかかわらず、わずか数時間後には修理して再び長距離路線に投入する行為は、営業面で運航を急ぐために乗客の安全を担保に無理やり飛ばしたという印象も否めない。

訪韓客過去最高に浮かれている場合じゃない

 一方、聯合ニュース(日本語電子版)によれば、韓国の国土交通部が11月28日に発表した10月の航空旅客数は前年同月比9・7%増の約915万人だったという。このうち、国際線の旅客数は同比12・4%増となる630万人。中国の国慶節から始まった大型連休も大きく寄与しているとみられる。路線別では、日本線(23・1%増)、東南アジア線(17・8%増)などと近距離を中心に旅行客が増加していた。

 こうした状況を受け、国土交通部は原油価格の下落やLCCの路線拡大、訪韓外国人客の増加などの影響で11月以降も旅客数の増加傾向は続くと楽観的だ。朴槿恵(パク・クネ)大統領のスキャンダルで揺れる韓国政府も、今年の訪韓客が過去最高の1700万人を記録するのは確実だと、分析している。

今年5月末には大韓航空機から出火