比、18年に新車物品税引き上げ 渋滞緩和・インフラ整備の財源確保 (1/2ページ)

フィリピンの首都マニラの名物ともされる道路渋滞(ブルームバーグ)
フィリピンの首都マニラの名物ともされる道路渋滞(ブルームバーグ)【拡大】

 フィリピンは、新車販売時に購入者が支払う税金が引き上げられる可能性がある。同国財務省によると、増税は2018年からとなる予定で、渋滞の緩和とインフラ整備の財源確保が目的だ。現地経済紙ビジネス・ワールドなどが報じた。

 増税となるのは新車の物品税で、メーカー販売価格60万ペソ(約142万円)未満の低価格車は税率を現行の2%から5%に引き上げる。同210万ペソ以上の高級車では、基本税額の51万2000ペソに加えて210万ペソを超える金額の60%の従来方式から、原則として販売価格の60%へと変更する。

 同省は増税による実勢販売価格の上昇について、低価格車にあたる三菱製のハッチバック「ミラージュ」の場合で3.4%(1万5000ペソ)、高級車と定義される英ランドローバー製の「レンジローバースポーツSVR」では24.3%(83万8000ペソ)と試算。購入層を考えれば、増税の影響を受けるのは主に所得が上位10%に入る富裕層だとしている。

 ドミンゲス財務相は「国民の生活を厳しくすることが目的ではない。絶対的に必要なインフラ整備の資金を捻出するのが目的だ」と主張。導入まで1年間の猶予期間を設けたことについて「大量輸送システムの整備を進め、人々に自動車以外の移動手段の利用を促すため」と説明した。

 国際協力機構(JICA)によると、フィリピンの渋滞による損失は1日当たり24億ペソに達している。同相は、政府がすでにバスや鉄道といった公共交通網の整備に動いているとしたうえで「渋滞でじっとしているために車を買う意味などない」と強調した。公共交通の利用者を増やすには、新車販売に税金面で圧力をかけることもやむなしとの考えだ。