【論風】台頭する反グローバリズム 普遍性と独自性のバランスを (2/3ページ)

2016.12.22 05:00

 普遍性、統一性で世界の人々が納得するのはオリンピックの考え方であり世界遺産、ノーベル賞だろう。今年のノーベル文学賞にボブ・ディラン氏が選ばれたが誰も反対しない。国境も人種も関係なく、誰もが歩み寄れる。3つともまさにグローバルスタンダードであって、対立項を見いだしにくい。

 グローバルスタンダードを歴史的にひもとくと、中国発の三大発明(火薬、羅針盤、印刷技術)にさかのぼる。最新といわれる記録媒体もCDやUSBメモリーなど、どれも保存期間は40~50年といわれる。これに対し、紙の媒体である古い本は保存状態が良ければ1000年はもつ。石碑、石刻はなおのことだ。新しい媒体が一番長持ちしない。それほど印刷技術は優れていた。三大発明は中国から欧州・世界に渡っていった。

 ◆日本の良さを再認識

 ところで日本人が考える世界標準は何だろうか。日本経済が悪くなる前のジャパン・アズ・ナンバーワンといわれ世界経済を牽引(けんいん)したころは日本の技術、生産性、労働形態が世界でもてはやされた。今一度、日本の良さを再認識する必要がある。それは神道の良さでもあるが、秩序を守り、清潔で約束を守る。礼儀正しい。これらはスタンダードと意識していい。トランプ氏は選挙戦を通じ、自由貿易と保護貿易が衝突したとき、きれいごとですむのかと難題を突きつけた。普遍性、統一性と独自性、個性が矛盾なく両存する社会をつくる必要がある。ダイバーシティー(多様性)だけでは克服できない。

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