電子通貨、高いハードル デンマーク 社会的影響を見定め (1/3ページ)

 紙幣の印刷をやめて、代わりに電子通貨を用いることを検討する動きが、先進国の中央銀行の間で広がっている。その一つであるデンマークは、仮想通貨を使用する方法について模索中だ。同国はこれによって犯罪が困難になり、監視が容易になると予測している。

 こうした動きを見せているのはデンマークだけではない。英国とスウェーデンは欧州における先駆的な存在だ。シンガポールやカナダはすでにオンライン決済の分野でブロックチェーン(分散型台帳技術)ベースの通貨制度を試行している。

 予期せぬ経済打撃

 デンマーク国立銀行(中央銀行)のローデ総裁は、取引コストが下がるなどのメリットがあるとしているが、リスクも大きい。仮想通貨は未知の領域であり、予期せぬ結果を招いて経済に打撃を与える可能性がある。

 さらにデンマーク中銀は2017年以降、現金の印刷・製造を外注する予定だ。硬貨はスウェーデンで鋳造することが決まっているが、紙幣印刷の外注先は決まっていない。現金が完全に消えることはないが、より安価で効率的な代替手段に関する研究が進められている。同中銀の試算によると、紙幣を使用することによって社会が負担するコストの総額は、クレジットカードやデビットカードに頼る場合の少なくとも2倍に上る。

透明性のある先進国に適した決済モデル