「酉騒ぐ」?…新年の市場観測 株価「2万3000円の素地」 鍵は海外政治リスク

2016.12.31 06:45

年末の終値として、1996年以来20年ぶりの高値となった株価を表示する東京証券取引所のモニター=30日
年末の終値として、1996年以来20年ぶりの高値となった株価を表示する東京証券取引所のモニター=30日【拡大】

 2017年のえとは「酉」。相場格言では「申酉騒ぐ」とされ、実際に申年の今年は株も為替も大きく荒れた。来年の金融市場は、トランプ次期米大統領の政策運営の行方や、選挙が相次ぐ欧州の政治リスクが鍵を握る。

 市場関係者の間では、17年も円安・株高基調は続くとの見方がある。岡三証券の小川佳紀シニアストラテジストは「日本企業の稼ぐ力が高まった中で、円安ドル高の追い風もある。平均株価は2万3000円程度まで上昇する素地がある」とみる。為替相場も、みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは「円高ドル安は大幅には進まず、1ドル=110~125円で推移する」との見立てだ。

 一方、東京市場は「引き続き海外要因から目が離せない1年になる」(日本証券業協会の稲野和利会長)のは必至だ。

 米国では、トランプ次期大統領が1月20日に就任する。今年は終盤に期待先行の「トランプ相場」で世界的な株高となったが、17年は新政権の具体的な政策を見極める段階に移る。政策の中身や実行ペースが“肩すかし”となれば、期待が後退して平均株価や円相場は調整を迫られそうだ。

 欧州では、3月のオランダ下院選を皮切りに、春のフランス大統領選、秋のドイツ連邦議会選と「選挙イヤー」を迎える。反欧州連合(EU)の勢力が台頭すれば、東京市場でもリスク回避の円高・株安を誘いそうだ。英国のEU離脱問題の行方も影響を及ぼす可能性が高い。

 さらに、世界の金融市場を昨年以降、何度も動揺させた中国経済にも注意が必要だ。中国経済は足元では一見落ち着いているが、資金流出や人民元安が加速する懸念が強まったり、トランプ次期米大統領の対中政策で緊張が高まれば、波乱要因になる恐れも出てくる。(森田晶宏)

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