奨学金なしには通えない大学生 (1/5ページ)

2017.1.7 05:00

奨学金を受けながら早稲田大学に通う山川大貴さん(ブルームバーグ)
奨学金を受けながら早稲田大学に通う山川大貴さん(ブルームバーグ)【拡大】

 借金をしないと大学に通えない-。早稲田大学の学生、京極健悟さん(20)は毎月12万2000円ほどの奨学金を受けている。「ずっと返さないといけないのかな」と思うときもあるが、借りざるを得ないのが現実だ。

 日本では今、京極さんのような学生は決して例外ではない。大学生の半数以上が何らかの奨学金の支給を受けているからだ。奨学金には大別して返済の必要がある「貸与型」と必要のない「給付型」があるが、多くは貸与型で多額の借金を抱えたまま社会に出る学生も多い。

 ◆不安な親の経済基盤

 奨学金の利用者が増えている背景には、長引く経済停滞がもたらした負の遺産がある。かつて終身雇用で守られ、国民のほとんどが自らを中流だと考えていた時代は、学費は親が負担するのが一般的で奨学金の利用は少数派だった。しかし、非正規雇用の増加などで親の経済基盤が不安定となり、子供の教育機会にも影響を及ぼしている。

 日本の奨学金の貸付残高は約9兆円で1.3兆ドル(約150兆円)ほどの米国と比べると、まだ規模は小さい。しかし人口減少が始まっている日本での影響は小さくない。社会保障費の膨張で将来世代の負担は増える一方で、奨学金の返済に不安を感じる学生の進学意欲に影響を与える懸念がある。学生を支援する政府の財源にも限りがある。

 安倍晋三政権は、70億円を投じて低所得層に焦点を当てた給付型奨学金の基金をスタートさせる予定だ。政府資料によると、制度の本格実施は2018年度からで、住民税非課税世帯の学生を対象に、国公立か私立か、自宅通学か自宅外かなどによって月2万、3万、4万円のいずれかの額が支給される。特に経済的に厳しい学生には17年度から一部先行実施する。

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