【日本の針路 大塚耕平のスピークアウト】波乱含みのEU・米露 (1/6ページ)

2017.1.12 05:00

昨年12月15日、ブリュッセルで英国のメイ首相(右)と言葉を交わすトゥスク欧州連合(EU)大統領(AP=共同)
昨年12月15日、ブリュッセルで英国のメイ首相(右)と言葉を交わすトゥスク欧州連合(EU)大統領(AP=共同)【拡大】

 ■日本は冷静な判断が必要

 ◆情報格差

 昨年末酉に訪欧し、最初に英国の欧州連合(EU)離脱省を訪問した。面談したフィリップソン国際局長曰(いわ)く「国民投票にかける前に政治家は具体的なことを何も決めていなかった」「今も何も決まっていない」。率直に語っていた。

 同局長によれば、EU離脱の主戦論者はデイビス(EU離脱担当相)、ジョンソン(外相、元ロンドン市長)、フォックス(国際貿易相)の3人。

 昨年12月に高裁が「EUへの離脱通告には議会承認が必要」との判決を下し、政府は上告。今月にも最高裁の判決が下る予定だ。

 同局長は「おそらく高裁と同じ内容。しかし、離脱承認および離脱は予定どおり行われる」との見通しを示していた。

 英国は、EU単一市場へのアクセスは可能としつつ、移民受け入れ制限と労働者の自由移動制限を獲得し、主権制限とEU負担金供出を回避するのが目標だ。

 ところが、ロンドンから鉄道(ユーロスター)で3時間弱、EU本部のあるブリュッセルで見通しを聞くと、雰囲気は様変わり。

 EU本部のフローレス経済財政局長は「英国とEUの交渉は困難を極める」との表現にとどめていたが、ブリュッセルの有識者(シンクタンク・大学関係者)は辛辣(しんらつ)だった。

 「英国にメリットがあるような離脱交渉にはならない」「リスボン条約50条に基づく離脱通告後の交渉期間(2年間)内に交渉はまとまらない。結果的にハード・ブレグジットしかない」との指摘。

 ブリュッセル側の見通しが現実となれば、在英日本企業への影響も小さくない。単一市場へのアクセス権や関税優遇がなくなり、在英拠点移転などを余儀なくされる。

 英国側から見れば、外国企業撤退や投資減少により、景気後退と雇用不安に直面するだろう。

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