習主席、トランプ氏牽制 ダボス会議「貿易戦争で勝者はいない」 (1/2ページ)

 スイス・ダボスで開幕した世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)で中国の習近平国家主席は17日、同国の国家元首として初めて基調講演を行い、米国の保護主義に対し疑問を投げ掛けた。習氏の講演は、就任式を数日後に控えたドナルド・トランプ次期大統領に対して不安を抱く企業トップからも大きな注目を集めた。

 過去数十年間にわたり米国の経済・軍事上の支配が続く中、中国は習氏のプレゼンス向上という自国の影響力を強化するまたとない機会を得た。世界が保護主義寄りで内向きなトランプ政権や英国の欧州連合(EU)離脱などに直面する中で、習氏はグローバル化や経済成長を促進してきたシステムの維持の保証という安心感を世界の貿易国にもたらした。

 中国がもっとも信頼できる貿易分野の擁護者であると示すことは重要だ。世界的に経済成長は伸び悩み、中国の過熱経済の時代は終了した。習氏はダボス会議での演説で「貿易戦争で勝者はいない」「自由貿易と投資の発展に努める必要がある」などと主張した。

 トランプ氏が生み出した空白を埋めるために習氏がどこまで前進できるかは不透明だ。トランプ氏はメキシコとの国境に壁を建設し、貿易協定を破棄し、貿易関税を引上げ、主要な安全保障同盟を見直すとする公約を掲げて経済ナショナリズムを説いている。