マレーシア、自動車値下げ合戦 旧正月に照準、在庫調整の思惑も (2/2ページ)

マレーシア西部セランゴール州にある地場メーカーの自動車工場(ブルームバーグ)
マレーシア西部セランゴール州にある地場メーカーの自動車工場(ブルームバーグ)【拡大】

 MAAによると、昨年1~11月の同国の乗用車販売台数は45万6943台で前年同期比13.8%減だった。景気低迷が長引いていることや、自動車ローンの審査厳格化などが要因だ。

 同幹部は各社の戦略によると断ったうえで「通貨安の状況をみるかぎり、在庫がなくなれば各社は価格の引き上げに踏み切らざるを得ないはずだ」と指摘。こうした状況を踏まえて購入を決断する消費者も少なからずいるとして、旧正月の販売が少なくとも前年より5%は増加すると予想した。

 一方、同国は昨年、家計債務が1兆リンギットを突破しており、マレーシア消費者協会は消費者に慎重な判断を呼びかけている。同協会幹部は、自動車ローンを払えず破産する消費者も多いとし「自動車は不動産に次いで大きな買い物だ。本当に必要かどうかをきちんと見極めて購入を決断してほしい」と述べた。

 マレーシアは、自動車を保有する世帯が9割に達しており、市場は安定期に入ったとする声もある。

 今後、販売急増が見込みにくいなか、自動車各社はシェア拡大に向けた戦略が重要性を増していきそうだ。(シンガポール支局)