平成29年春闘で、主要企業の労使が意見を交わす「労使フォーラム」が23日、東京都内で開幕した。主催する経団連の榊原定征会長があいさつし、「賃金引き上げのモメンタム(勢い)を今年も継続する必要がある」との認識を示した。同日夕には連合の神津里季生会長が労働組合側の方針を説明し、29年春闘が事実上スタートする。
安倍晋三首相は経済界に従業員の基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)を含めた賃上げを要請。連合もベアを強く求めていく考えだ。経営側は年収ベースでの賃上げの必要性は認めるがベアには慎重意見もあり、厳しい交渉が繰り広げられそうだ。
働き方改革につながる人事や賃金などの制度見直しも焦点になる。
労使フォーラムは24日まで。2月2日には経団連会長と連合会長によるトップ会談が開かれる。